20年の米世帯所得、2.9%減 コロナで家計に打撃(写真=ロイター)

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20年の米世帯所得、2.9%減 コロナで家計に打撃(写真=ロイター)

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【ワシントン=長沼亜紀】米国勢調査局が14日発表した所得・貧困に関する報告書によると、2020年の世帯所得の中央値は6万7500ドル(約740万円)で、前年から2.9%減った。11年以来9年ぶりの大幅な減少で、新型コロナウイルス流行による景気後退が家計にもたらした打撃の大きさを示した。

報告書は、人口動態調査などのデータを基に分析した。所得減は主に雇用の減少によるもので、収入のある労働者数は前年より300万人減った。フルタイムで年間を通じて働いた人は1370万人減り、統計開始の1967年以来最大の減少幅となった。

飲食店や娯楽・観光業を中心に大量解雇が起き、失業者が急増した。経済再開で徐々に復職が始まったが、フルタイムの職の回復ペースは鈍かった。このため、「所得」のうち賃金・報酬による「収入」(中央値)は、全労働者で1.2%減った一方、フルタイム労働者は6.9%増え、接客サービス業などの労働者と在宅勤務が可能な労働者の格差が広がった。

貧困率は11.4%で、前年の10.5%から0.9ポイント上昇した。上昇は6年ぶり。貧困者数は3720万人で330万人増加した。20年の基準では、4人世帯の所得が26200ドルを下回ると「貧困」とみなされる。

ただ、現金所得に基づく公式の貧困率とは別に、政府の家賃補助や食料・医療・育児支援、税控除などを含めて算出した補助的貧困率は9.1%で、前年より2.6ポイント下がった。09年の算出開始以来の低さで、公式の貧困率を2.3ポイント下回った。現金支給といった政府の経済支援策が、コロナ危機による家計の急激な悪化を下支えした。

米政府が低・中所得者を中心に配布した最大1200ドルの現金給付により1170万人が貧困層を脱出し、上乗せや対象拡大などの特例措置を含む失業保険給付も550万人が貧困に陥るのを防いだという。

金融危機の影響があった10年には、貧困率は15.1%、補助的貧困率は15.9%にそれぞれ急上昇した。急激な経済の縮小に対し、政府支援が不十分だったために景気回復が遅れたとの反省から、トランプ前政権と議会は迅速に大規模な景気浮揚対策を実施した。

バイデン政権と議会民主党は、低・中所得層の一段の底上げのために、子育て・教育支援、気候変動対策などに10年で3.5兆ドルを投じる歳出・歳入関連法案の成立を目指し協議中だが、規模や財源をめぐり合意に至っていない。

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