「生理の貧困」広がる支援 コロナ下で顕在化 自治体 配布方法や費用が課題 | 鹿児島のニュース | 南日本新聞

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「生理の貧困」広がる支援 コロナ下で顕在化 自治体 配布方法や費用が課題 | 鹿児島のニュース | 南日本新聞

Minami-Nippon Shimbun
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生理用品の無償配布を始めた国分地域福祉事業所ほのぼののフードバンク=霧島市

生理用品の無償配布を始めた国分地域福祉事業所ほのぼののフードバンク=霧島市

 経済的な理由などで生理用品を入手することが難しい「生理の貧困」の問題が、新型コロナウイルス感染拡大を機に全国で顕在化している。鹿児島県内でも民間や自治体が支援に動き出した。しかし、確実な配布方法や負担増を懸念する声があり、解決にはなお課題が残る。

 「親に生理用品を買って、とは言いにくかった」。経済的に苦しい母子家庭で育った鹿児島大の女子学生(24)は、生理が始まった中学時代を振り返る。

 友人に借りるのも気が引けた。トイレットペーパーで代用したこともあったという。「管理職の先生は男性が中心。生理の問題が見えづらいのでは」と指摘する。

 霧島市で困窮する人へ食材を配る「こども食堂たらの芽会」の榊一信代表(68)も、問題意識を持つ一人だ。

 今年6月、食材を提供するシングルマザー50世帯に、無料通信アプリ「LINE」で生理用品の需要を聞いた。するとほぼ半数の24世帯が「ほしい」と回答。「3人分お願いしたい」と返信した世帯もいた。コロナ禍で経済的余裕がなくなったことを踏まえ、榊さんは
「潜在的に必要な人はもっといるはず」とみる。

■動き出した支援

 問題が顕在化する中、鹿児島県内で支援が始まった。
 霧島市の「国分地域福祉事業所ほのぼの」(西律子所長)が運営するフードバンクは、7月から生理用品の無償配布を始めた。地域住民や協賛者の寄付で賄っているが、恒常的な提供に向けて募金活動も始めている。

 日置市は、6月定例市議会で支援のための補正予算案を可決。県内自治体としてはいち早く、9月から学校や公共施設で生理用品の配布する予定。

 同市福祉課によると、国が5月に地方公共団体の取り組み状況を発表したことを受け、市内小中高校に聞き取り調査した。一部の児童生徒から希望する声があり、予算化を決めた。今後は女性団体や子ども食堂など市内約50団体に、配布協力をあおぐ。

■問われる本気度

 生理用品は必需品にもかかわらず、大災害のたび、避難所での備蓄や配布方法が全国的に話題になってきた。それでも解決が進まない背景には、生理の問題が軽視されたりタブー視されたりして、実態を把握しにくかった点があるとみられる。

 県内では、支援に踏み切れない自治体が多い。理由として「必要な人に届ける方法に悩む」「一度始めたら毎年続けなければいけない。予算的に厳しい」との声が上がる。しかし5月時点の国の調査によると、東京都品川区などで学校のトイレの個室に生理用品を置く動きも広がる。

 こうした状況を踏まえて、鹿児島県立短大の疋田京子教授(63)=ジェンダー法学=は「トイレットペーパーのように、公共の場で配置・配布されるべきものが何かを、その都度あきらめずに話していくべきだ」と強調する。


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