命の危険よりも…悲しき「意図的感染」タイ貧困層に広がる(西日本新聞)

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西日本新聞

 【バンコク川合秀紀】新型コロナウイルス新規感染者が毎日約2万人に上るタイで、陽性時に一時金が支払われる「コロナ保険金」目当てに、意図的に感染したと疑われる事例が問題となっている。コロナ禍で仕事を失った貧困層にこうした行為が広がっているとみられ、保険各社の支払いも急増。経営悪化の懸念から、対象の保険商品の販売を今月から一斉停止する事態となっている。 【写真】感染者が購入希望者をSNSで募っている使用済みヤードム  問題の保険は、年100~500バーツ(約330~1600円)程度の安い保険料で、陽性と確認されれば年齢にほぼ関係なく一時金10万~数十万バーツを受け取れるタイプ。昨年から各社が販売していた。  タイ損害保険協会によると、今年1~3月の同型保険の加入は130万件、保険金請求は1億バーツだったが、感染が拡大した4~6月には加入が1400万件、保険金請求は19億バーツにそれぞれ急増。協会は6月末、「意図的な感染」が疑われる事例が増えたとする声明を出し「命の危険がある違法行為であり保険金も出ない」と警告した。  不正または疑わしい事例の件数は不明だが、警告後も後を絶たないようだ。地場保険会社の営業担当社員シウさん(27)=仮名=は「ここ数カ月の保険金請求のうち『意図的な感染』が疑われるのは3分の1くらい」。例として▽医療費を後に弁済するコロナ保険は興味を示さない▽複数社の一時金保険に加入する▽クラスター発生地域や感染者の家族宅に出入りする▽聞き取りに行動履歴を明かさない-などを挙げた。一方で「行動履歴などを全て調べ、完全に不正と判断するのは難しい」とも明かす。  シウさんによると、疑わしい事例の大半が「失業した20~40代」。会員制交流サイト(SNS)でも、感染して保険金を受け取れると喜ぶ映像など「意図的な感染」をにおわせる投稿が拡散した。鼻に直接入れることもある「ヤードム(鼻嗅ぎ薬)」を感染者が使用後に販売する動画も話題を呼んだ。投稿は削除されているが、いずれも若者か現役世代の投稿とみられる。  感染者は累計2万人台だった4月から急拡大し、現在は約80万人に上る。観光での入国や店内飲食が原則禁止され、ホテルや飲食店などが相次ぎ閉鎖。数百万人とされる失業者が発生しているが、政府の支援は限定的だ。貧困層の拡大が保険金目当ての自発感染につながっている側面は否定できない。  タイ損害保険協会のアノン会長は取材に対し、一時金保険については業界全体の保険金支払いが保険料収入を今月末で上回る見通しで、不正を調べる人員も不足していると指摘。新規販売を今月から各社が一斉停止したと明らかにした。「コロナ禍の生活苦で『意図的な感染』に走る気持ちは理解できるが、同情と法の順守は別。チェックには限界があり、販売停止はやむを得ない」と述べた。

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